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新春乙女ゲーム雑記4(完) [乙女ゲーム]

とっくに新春じゃあなくなってる気もしますが(^^;
これでラストです。(たぶんw)

最後は王道の、シナリオについて。

もちろん面白いストーリー展開、
破綻のない顛末であることは大前提として。

テーマ、設定、プロット、シーン・・・
いずれかに好みのものがあることも前提として。

・・・って、

ここまでの前提でたいていの乙女ゲームは終わってしまうんですよねw
奇想天外だったり、ずいぶん変わった設定だったり、
予想を裏切る展開に流れたり。

それらが「お話を面白くするために」
または「今までなかったお話を作るために」
更には「発売前に注目を集めるために」
工夫されたものである時、
私は一気に興味をなくしてしまうんですよね・・・

最近人気のものでは、
吸血鬼兄弟、空飛ぶ船、全身に毒をもつ少女、燃える和綴じ本、首輪をつけられた少女等など。
非常にキャッチ―であるのは確かですが、
それ以上の何も、
物語の中で魅力的な意味を持っているようには思えなかったんですよね~。
・・・私の読解能力では、ということですよ!
人気作品なのに面白いと思えなかった私が一番残念なのは、
言うまでもありませんがw
(念のため、キャラの良さとはまったく別)


では、
面白い展開、破綻のない顛末、
好みのテーマ、設定、プロット、シーンやキャッチ―な設定が、
どうであれば【好きな作品】となるのか・・・

私の琴線に触れるものがあったとき、

という何か大雑把なことしか言えないのですが(^^;
では、どんなものが琴線に触れるかというと、

より普遍的な思索を誘発してくれるもの、

という・・・突然何をこ難しいこと言いだしたんだ自分www

書いてある物語がどんなに面白くとも、
それだけでは好きになれない。
そこに何か、私に考えさせてくれるものがないとつまらない。

そういう意味です。


たとえば、
薄桜鬼は、男の背中と滅びの美学を描いて秀逸。

CZは、起こってしまったことは決して変えられないという切なさ。
(あれ、タイムマシーン技術で過去を変えて幸せをつかむ、って話だったら鼻にもかけなかったです)

OZMAFIAは、孤独とは何かを、突きつけてくれる。
(孤独とぼっちとは原則別物です。そこを勘違いしてる作品がほとんどの中で、これは本当に素晴らしい)

SYKはですね、無印のお話自体は冗長のきらいがありますが、
FDとあわせて読むと、
能力があったが故に、自分以外の大切な人をすべて犠牲にして、
生き残らなければならなかった金蝉子と、
能力がない故に、すべての大切な人と自分自身も守ろうとした玄奘の対比が鮮やかで、
ものすごく心にきたんですよね~。

マイナスエイトは、新鮮味もない学園生活の話と見せかけて、
現代の誰もが抱き得る各種の悩みを、二人ずつ対に設定して、
救われるまでのひとつの軌跡を提示してくれる。

以上はテーマですが、
黒蝶のサイケデリカは少し違って、
ストーリーを読まされるだけの受け身の姿勢ではなく、
SS含めて情報の断片から自分で物語を見つけて行く形になっていたのが、
非常に非常に面白かった!

レンドフルールはまた更に異なっていて、
いくつかの結末はどうしても(気持ちの上で)受け入れられないものの、
何を捨てて愛を選ぶか。
愛を捨てて何を残すか。
この究極の選択をプレイヤー自身が行うように仕組まれているのが、
とても面白かった・・・

ちなみにあの作品の私的ベストエンドは、レオンの忠誠です!
愛を捨ててヴィオレットを守った・・・泣かずにいられませんがな・・・
(捨てたのはレオン自身の命やら存在やらではないところが、いい!)

それからAMNESIA!
この作品大人気ですがキャラ萌えルート萌えではなく、
乙女ゲームの最大かつ根本的なご都合主義である、
「ルート別のマルチエンド」
という問題を、
ウキョウさんの異次元トリップ(ちょっと違うけどww)ストーリーとすることで、
マルチエンドそのものを物語にしてしまったところ。
これがわかった時は、衝撃の面白さでした。

・・・

まだほかにもあるとはいえ、実は、タイトルとして好きなものはそんなに多くない私です(^^;
さ、ここで恒例の!w

なら、私は、悠久のティアブレイドに、何を見たのか。

あー、もう、これは、
今まであげた作品とは桁違い次元違いにいろいろとそれはもう・・・www

まず、人、とは何か。
愛とは何か。
人を愛するとはどういうことなのか。

姿がかわったり、中身がかわったり、脳みそがどうこうしたり・・・
そんなぶっ飛んだ話にw、ただ面白いだけでなく、深いものが含まれているところが好きです。
そういう極端な設定でなければ、感じ取れなかった、
つまり突拍子もないご都合主義は、そうでなければならなかった時点で、
ご都合主義を脱しているのです。


それからもちろん、AI問題、オーバーテクノロジー問題、
クローン、人工生命のはらむもの、
過去の実際の戦争に対する痛み、
不老不死という人類の憧れに対するアンチテーゼ、
文明への危惧。

更には少なからず現実に存在してきた、名を残すための犯罪行為とか、
自分が死ぬと判明した瞬間、ただ生きたいと願ってしまう人間の本質とか、
他にも汲むべき重いテーマがてんこもりです。

中でも一番好きだったのは、トゥルーエンドのクライマックス、
完璧な理論で問いかけるアルカディアさんに、
イヴが理屈ではないひとことで返答するシーン。

オウム返しで答えるしかなかったアルカディアさんの静かな驚愕と完敗は、
小杉さんの素晴らしい演技とあいまって、
悠久のティアブレイドの提示する重要なテーマのひとつとなって印象的でした。
というか私はこの考え方が好きなんです(*/∇\*)
どの考え方かは、ぜひ、プレイして感じてくださいーー!www


と、いうわけです。
以上!

え?
萌え?
乙女ゲーム雑記なのに萌えに言及がない?

萌えなんて語らなくても勝手に萌えるものじゃないですかー(*/∇\*)www

こうして考えてみると、
萌えとかキャラとのやりとりと、作品としての面白さは、
私にとっては別のようですねえ・・・
実は小説は好きじゃなくて、随想のほうが好きですから、
そんな好みにも関係しているのでしょうか。
タグ:乙女ゲーム
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